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ロッキード事件をわかりやすく解説:「ピーナッツ」の謎 | 判例マスターへの道

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ロッキード事件をわかりやすく解説していきます。
そして、この事件を語る上で欠かせないのが、「ピーナッツ」という言葉です。
これは、ロッキード社が、賄賂を隠蔽するために使った隠語でした。
巨額の賄賂が、まるで「ピーナッツ」のように、気軽にやり取りされていたことが、この事件の闇の深さを物語っています。

ロッキード事件は、アメリカの大手航空機メーカー、ロッキード社が、自社製航空機の売り込みのために、日本の政財界に巨額の賄賂をばらまいた事件です。
この事件は、田中角栄元首相をはじめとする多くの政治家や官僚が逮捕・起訴され、日本の政治に大きな衝撃を与えました。

成り上がリーガルポイント
  • 刑事免責と引き換えに得られた供述は、証拠能力なし
  • 首相の職務権限は、法令上の権限のみならず、事実上の影響力を行使しうる行為も含む

この事件の裁判では、贈賄側であるロッキード社の幹部たちの供述が重要な証拠となりました。
しかし、これらの供述は、アメリカで刑事免責(罪に問われないこと)を与えられた上で行われたものでした。
そのため、日本の裁判では、これらの供述の証拠能力(証拠として認められるかどうか)が大きな争点となりました。

また、田中角栄元首相は、ロッキード社から賄賂を受け取った見返りとして、全日空にロッキード社の航空機を購入するよう働きかけた疑いが持たれていました。
しかし、首相には航空機の購入を直接指示する権限はありません。
そこで、首相の行為が、賄賂罪における「職務行為」に該当するかどうかが、もう一つの争点となりました。


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刑事免責と証拠能力

刑事免責:司法取引の一種

刑事免責とは、犯罪の捜査や裁判に協力する見返りとして、罪に問われないようにする制度です。
いわば、司法取引の一種と言えるでしょう。
アメリカでは、刑事免責制度が広く認められており、ロッキード事件でも、ロッキード社の幹部たちは、刑事免責と引き換えに、日本の検察官に対して供述を行いました。

証拠能力:証拠として認められるか

証拠能力とは、ある証拠が、裁判で事実認定の資料として用いられることができるかどうかを判断する基準です。
日本の刑事訴訟法では、証拠能力について厳格なルールが定められています。
例えば、違法な方法で収集された証拠は、証拠能力が否定されます(違法収集証拠排除法則)。

刑事免責と証拠能力の対立

ロッキード事件では、刑事免責と引き換えに得られた供述の証拠能力が問題となりました。
弁護側は、これらの供述は、虚偽の供述をする動機があるため、証拠能力を否定すべきだと主張しました。
一方、検察側は、これらの供述は、客観的な証拠によって裏付けられており、証拠能力を認めるべきだと主張しました。

内閣総理大臣の職務権限

職務権限:法令に基づく権限

職務権限とは、公務員が、法令に基づいて、特定の行為を行うことができる権限のことです。
例えば、警察官には、犯罪を捜査し、被疑者を逮捕する権限があります。
また、税務署員には、税金を賦課し、徴収する権限があります。

内閣総理大臣の職務権限:広範な権限

内閣総理大臣は、日本の行政権の長として、広範な職務権限を有しています。
例えば、内閣を組織し、その首長となる権限、国務大臣を任命し、罷免する権限、国会を解散する権限などがあります。

職務権限と賄賂罪

賄賂罪は、公務員が、その職務に関し、賄賂を収受したり、要求したり、約束したりすることを罰する犯罪です。
ここでいう「職務」とは、法令に基づく権限だけでなく、事実上の影響力を行使しうる行為も含みます。
つまり、たとえ法令上、直接的な権限がなくても、その地位や立場を利用して、特定の行為をさせることができる場合には、賄賂罪が成立する可能性があります。

判決

最高裁は、以下の判決を下しました。

判決内容
  • 刑事免責と引き換えに得られた供述は、証拠能力なし
  • 首相の職務権限は、法令上の権限のみならず、事実上の影響力を行使しうる行為も含む

「ピーナッツ」の謎:隠語に隠された闇

ロッキード事件では、「ピーナッツ」という言葉が、贈賄側のロッキード社によって、賄賂を指す隠語として使われていました。
これは、アメリカ議会での公聴会で、ロッキード社の幹部が、日本の政財界への不正な支払いを証言する際に、「ピーナッツ」という言葉を使い、それが大きく報道されたことで、広く知られるようになりました。

巨額の賄賂が、まるで「ピーナッツ」のように、気軽にやり取りされていたことが、この事件の闇の深さを物語っています。
また、「ピーナッツ」という言葉が使われた背景には、贈賄側が、不正な行為を隠蔽しようとする意図があったと考えられます。

判決のポイント

刑事免責と証拠能力:日本の刑事司法を守る

最高裁は、刑事免責と引き換えに得られた供述について、証拠能力を否定しました。
これは、日本の刑事司法制度が、刑事免責制度を採用していないこと、そして、刑事免責と引き換えに得られた供述は、虚偽の供述をする動機があるため、信用性に疑義があることを理由としています。
この判断は、適正手続きと公正な裁判の実現という、刑事司法の根幹を守るために重要なものです。

首相の職務権限:権力者の責任を明確化

最高裁は、首相の職務権限について、法令上の権限のみならず、事実上の影響力を行使しうる行為も含むとしました。
これは、首相のような権力者の責任を明確化し、権力の乱用を防ぐために必要な判断です。
この判断は、政治腐敗の防止という観点からも、重要な意義を持っています。

まとめ

ロッキード事件は、日本の政治史に残る一大疑獄事件であり、その判決は、刑事司法における証拠能力の重要性と、権力者の責任の重さについて、改めて考えさせられるものです。
また、「ピーナッツ」という言葉は、この事件の闇の深さを象徴するものとして、今もなお人々の記憶に残っています。
この事件を教訓として、私たちは、政治腐敗を許さず、公正で透明な社会を実現するために、不断の努力を続けなければなりません。

ロッキード事件まとめ
  • 刑事免責と引き換えに得られた供述は、証拠能力を否定される。
  • 首相の職務権限は、法令上の権限だけでなく、事実上の影響力を行使しうる行為も含む。
  • 「ピーナッツ」は、ロッキード事件において、賄賂を指す隠語として使われた。
  • 政治腐敗を許さず、公正で透明な社会を実現するために、不断の努力が必要である。
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