民法

表見代理をわかりやすく!【3つの類型】表見代理ってどんな代理?

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今回は、「代理」の中でも、ちょっと特別な表見代理について、わかりやすく解説していきます。
「表見代理」一体どんな代理なのでしょうか?

例えば、あなたが中古車販売店で車を買おうとしているとします。
店員さんは、「私はこのお店の店長代理です」と言って、あなたに車を販売しました。

ところが、実はその店員さんは店長代理ではなく、ただのアルバイトだったことが後で発覚したとします。
この場合、本当は代理権がないのに、代理権があるように見えてしまったことになります。
これが表見代理です。

成り上がリーガルポイント
  • 表見代理とは、本当は代理権がないのに、代理権があるかのように見えてしまった場合に、相手方を保護して無権代理行為を有効とする制度。
  • 表見代理が成立するには、代理権の外観の存在、善意無過失の相手方、本人の帰責性の3つの要件を満たす必要がある。

「そんな!騙された私が悪いんですか!?」と思った方もいるかもしれません。
民法では、このような場合に、相手方を保護するための特別なルールが設けられています。
それが表見代理です。

表見代理は、無権代理と深く関連する制度です。
相手方を保護するという観点から、表見代理の要件をしっかりと理解しておきましょう。

表見代理って何だろう?~代理権がないのに契約が有効になる!?~

表見代理の秘密

表見代理とは、本当は代理権がないのに、代理権があるかのように見えてしまった場合に、相手方を保護するために、無権代理行為を有効とする制度です。

無権代理なのに、なぜ有効になるの?

無権代理行為は、原則として無効です。
しかし、表見代理が成立すると、無権代理行為であっても有効になります。
これは、取引の安全を守るために設けられた制度です。

もし、表見代理が認められなければ、相手方は常に代理権の有無を疑わなければならず、安心して取引を行うことができなくなってしまいます。
そこで、民法は、一定の要件を満たす場合には、無権代理行為であっても有効とすることで、相手方を保護しているのです。

相手方を保護するための特別なルール!

表見代理は、相手方を保護するための特別なルールです。
代理権がないのに代理行為を行った人(無権代理人)を保護するためのものではありません。

表見代理の3つの類型

表見代理には、大きく分けて以下の3つの類型があります。

3つの類型
  • 代理権授与の表示による表見代理
  • 権限外の行為の表見代理
  • 代理権消滅後の表見代理

それぞれ、具体的に見ていきましょう。

1. 代理権授与の表示による表見代理

これは、本人が、代理権を与えていないにもかかわらず、相手方に対して、代理権を与えたかのような表示をしたことによって生じる表見代理です。

例えば、AさんがBさんに対して、「Cさんは私の代理人です」と伝えたとします。
しかし実際には、AさんはCさんに代理権を与えていませんでした。

このような場合、Aさんの言動によって、CさんがAさんの代理人であるかのような外観が作られています。
Cさんが代理権がないことを知らずに、Bさんと契約を締結した場合、表見代理が成立し、その契約は有効となります。

2. 権限外の行為の表見代理

これは、代理人が、本人から与えられた代理権の範囲を超えて行為をした場合に生じる表見代理です。

例えば、AさんがBさんに、「私の代わりに、Cさんから100万円を借りてきてください」という代理権を与えたとします。
しかし、BさんはCさんから150万円を借りてきました。

この場合、Bさんの行為は代理権の範囲を超えていますが、CさんがBさんの代理権の範囲について知らなかった場合、表見代理が成立し、150万円の借金はAさんに有効に帰属します。

3. 代理権消滅後の表見代理

これは、代理権が消滅した後も、代理人が代理行為を行い、相手方が代理権が消滅したことを知らなかった場合に生じる表見代理です。

例えば、AさんがBさんに代理権を与えていましたが、その後、AさんがBさんから代理権を取り消したとします。
しかし、CさんはBさんがまだAさんの代理人であると信じて、Bさんと契約を結びました。

この場合、Cさんが代理権が消滅したことを知らなかった場合、表見代理が成立し、その契約は有効となります。

表見代理が成立するための要件~3つの条件をクリアしよう!~

表見代理が成立するためには、以下の3つの要件をすべて満たす必要があります。

代理権の外観の存在

相手方が代理権があると信じるのも無理がない状態である必要があります。
つまり、客観的に見て、代理権があるかのように見える状況でなければなりません。

例えば、AさんがBさんに、Cさんを代理人として紹介する手紙を書いたとします。
その手紙を見たCさんは、自分がAさんの代理人であると信じて、Dさんと契約を結びました。

この場合、Aさんの手紙によって、CさんがAさんの代理人であるかのような外観が作られています。
したがって、代理権の外観の存在が認められます。

善意無過失の相手方

相手方が善意でかつ無過失である必要があります。

善意無過失
  • 善意:代理権がないことを知らないこと
  • 無過失:代理権がないことを知らないことに過失がないこと

例えば、AさんがBさんに、Cさんを代理人として紹介する手紙を書いたとします。
しかし、実際にはAさんはCさんに代理権を与えていませんでした。
DさんがCさんと契約を結ぶ際に、Aさんの手紙を見せられたとします。
Dさんは、Aさんの手紙を信じて、CさんがAさんの代理人であると思い込みました。

この場合、Dさんは代理権がないことを知らなかった(善意)うえに、Aさんの手紙を信じるのも無理はない(無過失)ため、善意無過失の相手方として認められます。

本人の帰責性

本人になんらかの責任がある必要があります。
つまり、本人が代理権の外観を作り出したか、代理権の外観の発生を防止しなかったか、代理権の外観の消滅を怠ったかのいずれかに該当する必要があります。

例えば、AさんがBさんに、Cさんを代理人として紹介する手紙を書いたとします。
しかし、実際にはAさんはCさんに代理権を与えていませんでした。

CさんがDさんと契約を結んだ場合、AさんはCさんを代理人として紹介する手紙を書いた責任があるため、本人の帰責性が認められます。

表見代理の効果~無権代理行為が有効になる!~

相手方を保護するための制度

表見代理が成立すると、無権代理行為が有効になります。
これは、相手方を保護するための制度です。

表見代理が認められなければ、相手方は常に代理権の有無を疑わなければならず、安心して取引を行うことができなくなってしまいます。

そこで、民法は、一定の要件を満たす場合には、無権代理行為であっても有効とすることで、相手方を保護しているのです。

取引の安全を守る!

表見代理は、取引の安全を守るためにも重要な制度です。
表見代理が認められなければ、相手方は常に代理権の有無を調査しなければならず、取引がスムーズに進まなくなってしまいます。

表見代理は、相手方が安心して取引を行うことができるようにすることで、取引の安全に貢献しているのです。

まとめ

今回は、「表見代理」について解説しました。
少し難しい内容だったかもしれませんが、理解できましたか?

表見代理は、代理の中でも特に重要な制度です。
行政書士試験でも頻出テーマなので、しっかりと理解しておきましょう。

今回の記事が、皆さんの行政書士試験合格の力になれば幸いです。

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