日本国憲法における「議院」「内閣総理大臣」「内閣」の権能
国家の仕組みを理解することは、行政書士試験の合格に向けて非常に重要なポイントです。
本記事では、統治の中核を担う「議院」「内閣総理大臣」「内閣」それぞれの権限を、視覚的に整理し、試験に直結する知識へと落とし込んでいきます。

※落ちたのに、また受けたくなる耳心地。時間が溶ける——。
議院の権能(衆議院・参議院)
衆議院の優越が及ぶ領域
日本国憲法では二院制を採用しているが、実質的な意思決定の主導権は衆議院が持っている。
これは、衆議院が解散制度を持ち、民意との距離が近いためとされている。
衆議院の優越が認められる主な場面
| 項目 | 衆議院のみ | 両議院共通 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 内閣不信任決議 | ○ | × | 第69条 |
| 予算の先議 | ○ | × | 第60条 |
| 条約の承認 | ○ | × | 第61条 |
| 内閣総理大臣の指名(異なった場合) | ○ | △ | 第67条 |
| 法律の再可決 | ○(2/3) | △ | 第59条 |
| 弾劾裁判所設置 | ○(共同設置) | ○ | 第64条 |
- 内閣不信任決議:衆議院だけが持つ強力な武器。可決されれば、内閣は総辞職か衆議院の解散を選ぶ。
- 予算・条約の承認:国政の基本方針に関わる重要な議決においても衆議院が先に審議し、優越する。
- 法律再可決:参議院が否決しても、衆議院で出席議員の3分の2以上の賛成があれば成立。
- 法律案の審議・可決
- 質問主意書の提出
- 委員会設置と調査権の行使
内閣総理大臣の権能
任免・指揮・代表
| 権限 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 国務大臣の任免権 | 任命・罷免が可能 | 第68条 |
| 内閣の首班 | 内閣を主宰し、行政を統括 | 第72条 |
| 閣議の主宰者 | 閣僚の意見を集約 | 慣習法 |
| 国会報告義務 | 外交・政策について国会へ報告 | 第73条2号 |
政策の最前線に立つ存在
総理大臣は内閣の顔であるだけでなく、日本国の外交代表でもあり、国際会議や外国との交渉も主導。
これにより国内外からの注目も集まる存在である。
内閣の権能
憲法73条による明示的な権能
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 法律の執行 | 国会が定めた法律を誠実に執行 |
| 外交関係の処理 | 条約の締結や外交文書の署名など |
| 官吏の任免 | 公務員の任命や罷免の実施 |
| 予算案の作成 | 翌年度の予算を国会に提出 |
| 政令の制定 | 法律の委任により政令を定める |
| 恩赦の決定 | 恩赦について決定し、実施する |
| 天皇の国事行為の助言・承認 | 天皇の行為に対して責任をもって助言する |
合議制という特徴
内閣は総理一人で動くものではなく、国務大臣による合議制が基本である。
閣議によってすべての決定を一致で行う「全会一致の原則」が慣習として定着している。
試験対策カード(重要ポイントの暗記用)
法律の再可決、予算、条約、内閣総理大臣の指名
衆議院のみ(憲法69条)
国務大臣(憲法68条)
憲法第73条第2号
内閣(憲法第3条・第7条・第73条7号)
合議制・全会一致が原則
たとえば、国会が持つ「立法権」と内閣の「行政権」は明確に分けられていますが、条約承認や首相の指名といった部分でお互いに影響し合う場面があるのもポイントです。
また、内閣総理大臣と内閣の権限は混同しやすいため、役割の分担に注意しましょう。
- 総理はリーダーとして指揮・統括
- 内閣は合議体として意思決定を行う
これらを押さえると理解が深まります。
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