行政立法をわかりやすくまとめると、国会が制定する法律を補完し、社会の変化に柔軟に対応するために、行政機関が法律に基づいてルールを作る行為のことをいいます。
行政立法は、国会が制定する法律とは異なり、行政機関が法律の委任に基づいて制定する法規範です。
- 法規命令:国民の権利義務に直接影響を与える(政令、省令、内閣府令、規則)
- 法規命令の法的根拠:委任命令は必要、執行命令は不要
- 行政規則:行政機関の内部ルールを定める(訓令、告示、通達)
- 行政規則の法的根拠:不要
法規命令、行政規則をそれぞれまとめると下記のようになります。

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行政立法をわかりやすく解説
行政立法とは、行政機関が法律の委任に基づいて、法規命令や行政規則といったルールを作ることをいいます。
「法律は国会が作るんじゃないの?」と思った方もいるかもしれませんが、その通りです。
憲法では、国会を「唯一の立法機関」と定めています。
しかし、国会が作る法律だけでは、社会の隅々まで細かくルールを定めることはできません。
そこで、国会は、ある程度の枠組みを定めた上で、具体的な内容は行政機関に任せることがあり、これを「委任立法」といいます。
そもそも細かい部分は国会よりも行政機関の方が詳しいかつ、法律を制定するには非常に時間がかかるため、一部が認められています。
行政機関は、この委任立法に基づいて、より具体的なルールを定めることができ、これを行政立法と呼びます。
なぜ行政立法が必要なのか
先ほども出てきましたが、行政立法が必要な理由は、主に以下の3つが考えられます。
- 専門性:行政機関は、それぞれの分野の専門家が集まっているため、より専門的な知識に基づいたルールを作ることができます。
- 迅速性:行政立法は、法律を改正するよりも迅速にルールを改正できるため、社会の変化に柔軟に対応することができます。
- 効率性:行政立法によって、国会は、より重要な政策決定に集中することができます。
行政立法は、法律と似ていますが、いくつかの点で異なります。
| 区分 | 法律 | 行政立法 |
|---|---|---|
| 定義 | 国会が制定する法規範 | 行政機関が制定する法規範 |
| 根拠 | 憲法 | 法律(委任立法) |
| 制定主体 | 国会 | 行政機関 |
| 効力 | 原則として国民全体を拘束 | 原則として特定の分野や対象を拘束 |
| 例 | 民法、刑法、会社法など | 食品衛生法施行規則、道路交通法施行規則など |
法律と行政立法の違いを理解しておきましょう。
行政立法をわかりやすく | 行政立法の種類
行政立法は、「法規命令」と「行政規則」の2種類に分類されます。
法規命令 | 国民の権利や義務に直接影響を与えるルール
法規命令とは、国民の権利や義務に直接影響を与える行政立法のことです。
法規命令には、以下の種類があります。
- 政令:内閣が制定する
- 省令:各省大臣が制定する
- 内閣府令:内閣府設置法に基づき、内閣総理大臣が制定する
道路交通法に基づいて、信号機の設置基準や運転免許の取得方法などを定める「道路交通法施行令」や、食品衛生法に基づいて、食品添加物の使用基準や食品の製造方法などを定める「食品衛生法施行規則」などが法規命令に該当します。
行政規則:行政機関の内部ルール
行政規則とは、行政機関の内部組織や事務処理に関するルールを定めた行政立法のことです。
行政規則には、以下の種類があります。
- 訓令:上級行政機関が下級行政機関に対して発する
- 告示:行政機関が一般国民に対して周知させる
- 通達:上級行政機関が下級行政機関に対して、法令の解釈や運用について通知する
例えば、文部科学省が学校の先生たちに向けて、各教科の目標や内容、指導方法などを定める「学習指導要領」や、国や地方公共団体が発注する工事や物品の調達について、入札参加者を募集する「入札公告」などが行政規則に該当します。
法規命令と行政規則の違い、覚え方
法規命令と行政規則の違いは、簡単に言うと、法規命令は「国民の権利や義務に直接影響を与えるルール」、行政規則は「行政機関の内部ルール」です。
例えば、道路交通法施行令は、信号無視をすると罰金が科せられるというルールを定めているため、法規命令です。
一方、学習指導要領は、学校の先生たちが授業を行う際の指針となるものであり、国民の権利や義務に直接影響を与えるものではないため、行政規則です。
| 区分 | 法規命令 | 行政規則 |
|---|---|---|
| 効力 | 国民全体を拘束 | 行政機関内部を拘束 |
| 根拠 | 法律の委任 | 法律の委任または行政機関の自律権 |
| 制定主体 | 内閣、各省大臣 | 行政機関の長 |
| 例 | 道路交通法施行令、食品衛生法施行規則 | 学習指導要領、入札公告 |
まとめ
行政立法とは、国会が制定する法律を補完し、社会の変化に柔軟に対応するために、行政機関が法律に基づいてルールを作る行為です。
行政機関は、それぞれの分野の専門家が集まっているため、専門的な知識に基づいたルールを迅速かつ効率的に作ることができます。
行政立法は、国民の権利や義務に直接影響を与える「法規命令」(例:政令、省令)と、行政機関の内部ルールを定める「行政規則」(例:訓令、告示)の2つの種類があります。
行政立法は、社会の変化に柔軟に対応できるというメリットがある一方で、国民の意見が反映されにくい、行政機関が恣意的に運用する恐れがある、法律との整合性が問題となるといったデメリットも存在します。
そのため、行政立法は、司法審査、国会による統制、世論による統制といった複数の方法でチェックされています。
国民の権利義務というところに注目していくと、行政立法の理解が深まると思います。
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